しゃべる地球儀

　先日息子が5歳の誕生日を迎えました。
　親バカですが、心優しいいい子に育ってくれています。1月生まれって、クリスマスから間もないこともあり、誕生日（プレゼント）がうやむやにされてしまうような気がするんですよね。私がそうだったように・・・。親からしてみると、クリスマスのプレゼントをあれこれ考えてやっと選んだと思ったら、すぐさま誕生日がやってくるので、次のプレゼントを考える余裕がないというか、ネタ切れしてしまうんですよ。で、クリスマスの時は、じじばばが息子の大好きなプラレールを用意していたものですから、大人の目線で何だかカブるともったいないような気がして、あえて別の物を用意したのですが、案の定というか、反応はイマイチでした（汗）。

　そして今度は誕生日。子供の希望とは無関係に、親のエゴとは自覚しつつ（クリスマスはお楽しみということで、誕生日は本人の為になる物を贈って、思い出作りをしよう！！）などと目論むのでした。そこで思いついたのが“地球儀”。知的レベルの高いご家庭にあこがれ、（何かお洒落かなあ）なんて思って―。誕生日の数日前の休日、オープンして間もないショッピングモールへ一家で出掛け、お目当ての品を探しますが、結局見つけることが出来ず、何も用意出来ないまま当日を迎えてしまいます。

　準備不足のあせりから、昼間職場のパソコンを使ってネット検索。近くのホームファニシングショップに在庫があることを確認し、仕事帰りに立ち寄りようやくゲット。身勝手に息子の喜ぶ姿を想像しながら家路に着いたのですが・・・。

　「地球儀買ってきた！！」と、はにかみながら奥さんに差し出したところ、開口一番「えぇぇぇぇぇーっ！？もう、勝手なことされたら困るぅぅぅぅ！！」と、明らかに不満げな反応。

　（・・・へっ？）

　予想だにしていなかったリアクションに一瞬固まってしまい、返す言葉が見つかりません。聞けばどこかのお店の割引券があったので、それを使って購入するつもりだったとのこと。いや、しかし、それにしても―。楽しい一家団欒のひと時を夢見ていた矢先に、思いもよらない態度をとられてしまい、ショックで頭が真っ白になった私は、記念すべき息子の5歳の誕生日を無言で過ごすことになったのでした。

　寒波の訪れとともに、夫婦仲も冷え込んできております。